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  3. 建設コンサルタントの仕事とは?1日の流れや必要となる資格を紹介

■建設コンサルタントとは

建設コンサルタントは、専門知識を持った専門職であり、土木建築関連のサービス業でもあります。
工事の前段階となる設計計画や工事中に適切な作業や品質を監理する立場にある人です。
設計計画には建設物のデザインや機能性の検討などといったあらゆる要素が含まれます。
あらゆる調査や検討が必要となり、業務の中でどうしても課題や問題が発生します。
建設事業を達成するため、専門技術・知識を持って最良の結果を引き出すことこそが建設コンサルタントの仕事なのです。

■建設コンサルタントの歴史について

建設コンサルタントは、18世紀末のイギリスの産業革命時代に誕生した職種です。
企業家が道路や運河、鉄道などの社会インフラ整備を行うにあたって、設計から建設まで担当する建設会社と異なり、高度な専門技術を持って中立的な立場で依頼主の利益を守る役割を果たしたのが起源と言われています。
日本では従来土木事業の計画や設計は内務省など行政が直轄で行っており、外部委託は実践されていませんでした。
第二次世界大戦後に国土復興を早めるがために生まれた日本では歴史の浅い職種といえるでしょう。

■建設コンサルタントの仕事内容

建設コンサルタントは、建設事業主であるクライアントから依頼を受けて建設に必要となる調査や建設、設計計画、プレゼンテーションを行っていきます。
ただし、現場で実際に建設業務を実践することはなく、施工を行うために必要となる事前調査や事業計画の立案や作成、施工管理といった建設全般に関わる仕事が主な仕事内容となります。

■建設コンサルタントの種類

建設コンサルタントは、技術系のコンサルタント会社に雇用されている形です
建設に関する知識や技術を交えながらアドバイザーとしての任務を遂行するという業務内容から、サービス業として区分されています。
建設業法に定められた建設業とは異なり、建設機械を使って実施に工事をするようなことはありません。
調査や現場試験が必要となる場合は現場で作業を行うケースもありますが、施工に必要となる事前調査や事業計画の作成、施工管理が主な仕事で、技術サービスを行うサービス業となっているのです。
基本的にコンサルタント会社は、国土交通省の建設コンサルタント登録規定に基づいて登録されており、登録部門は多岐にわたり、その部門は21部門に及びます。
「河川・砂防及び海岸」「港湾及び空港」「電力土木」「道路」「鉄道」「上水道及び工業用水道」「下水道」「農業土木」「森林土木」「水産土木」「造園」「廃棄物」「都市計画及び地方計画」「地質」「土質及び基礎」「鋼構造及びコンクリート」「トンネル」「施工計画、施工設備及び積算」「建設環境」「機械」「電気電子」です。
会社によって登録している部門は異なることから、建設コンサルタントを志望している人は、希望の部門に力を入れている企業を探して応募する必要があります。

■1日の仕事の流れ

建設コンサルタントは基本的に単純な事務作業だけが仕事ではありません。
クライアントと打ち合わせをしたり、現場の調査や視察に出たりする外回りの業務の多い職種です。
特に国や地方自治体における仕事においては出張が必要となるケースが多く、クライアントや現場の予定に合わせたスケジュールで動くことがほとんどとなります。

建設コンサルタントの一般的な1日の仕事の流れ

9:00 出社後、連絡事項の確認と社内における打ち合わせ
9:30 データを収集、分析、調査報告書を作成
12:00 昼休憩
13:00 会議、打ち合わせ、クライアントへ訪問
15:00 現場調査と視察へ
18:00 終業時間

■建設コンサルタントに必要な資格

建設コンサルタントには仕事をするうえで必要な資格はあるのでしょうか。
基本的に建設コンサルタントになるために必須となる資格は特にありません。
そもそも建設コンサルタントの業務は多岐にわたることもあり、一つの資格を持っていたとしても対応するのが困難なためです。
ただ、必須ではないものの、建設コンサルタントをするうえで持っていると望ましい資格がいくつからあります。
そのうちの一つが施工管理技士です。
建設現場にて役立つ資格であり、特に土木施工管理技士を持っていると良いでしょう。
また設計などの計画立案においては技術士と呼ばれる国家資格が役立ちます。
技術士は、科学技術に関する専門応用能力が必要な計画、調査、研究、設計を行えることを証明するための資格です。
試験を受けるには条件があり、関連する業務に7年を超えて期間従事しているか、また技術士補として4年を超えて期間技術士を補助している立場かのどちらかを満たしていなければ受験できません。
さらにこのほかにも建設コンサルタントで代表的な資格がRCCM(Registered Civil Engineering Cunsulting Manager)と呼ばれる資格です。
こちらは建設コンサルティング業務の管理技術者や照査技術者になるための資格であり、建設コンサルタント業務では重要な立場となります。
試験では設計など業務に対する理解や専門分野に対する技術力、そして円滑かつ適正に進めるための管理能力なども問われる問題が出題されます。

■平均年収はどのくらいか

建設コンサルタントの平均年収は、およそ630万円と言われています。
ただ、これは企業の規模によっても差が出てくるため、これよりももっと低い450万円くらいとも言われているのです。
もしさらなるキャリアアップを目指すならば、転職をして大手ゼネコン会社などに入り、出世することで1,000万円以上の高収入へアップすることもできます。

■建設コンサルタントの仕事に向いている人

建設コンサルタントの仕事は、建設予定の土地の地盤や地質などについて隈なく調査し、防災や都市計画に関する専門家の研究を理解して、事業計画の作成して問題点を洗い出すなどの複雑かつ多様なスキルが必要となります。
そのため、いかなるときも論理的な思考が求められる職業ですので、普段から物事を論理的に考えられる人が適している職種と言えるでしょう。
どちらかというと文系大学出身者よりも理系大学出身者の方が多く活躍されています。
また、建設コンサルタントでは、道路やダム、橋、トンネルなどといった建設物を造る仕事に携わります。
これらに万が一なんらかのミスやトラブルが生じて工事に欠陥があったとすると、それだけ私たち国民の命にも大きく関わるリスクが高まります。
そのため、コンサルタント業として強い責任感や使命感を持ち合わせた人がふさしいと言えるでしょう。
建設コンサルタントは事務作業も外回りもこなさなければならないハードな仕事です。
どんなにハードな仕事であっても自らの仕事には決して手を抜かず、やり遂げる責任感を持つに人こそが、クライアントからも現場からも信頼される建設コンサルタントになれます。
さらに、建設コンサルタントとして関わる案件の中には、数年レベルものではなく、何十年後もの先の未来を見据えて建設される長期的なスパンで取り組む大規模工事も多く含まれています。
それだけたくさんの時間や予算、人手をかけて大きなものを造り上げるため、あらゆるときも長い期間を見据えてコツコツと地道に作業をこなしていける努力家タイプが向いているとも言えるでしょう。
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