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タイル・レンガ・ブロック工事業とは

タイル・レンガ・ブロック工事業は、レンガやコンクリートブロックなどで工作物を築造する工事や、工作物にそうした素材を取り付けたり張り付けたりする工事を請け負う業務です。
建設業には国が認める許可があり、その建設業許可29業種の中で正式名称として「タイル・レンガ・ブロック工事業」と位置づけられています。
請け負う業者は、昔から「レンガ屋」や「ブロック屋」といった通称で呼ばれていますが、この業種で働く技術者の多くは、ものがレンガでもタイルでもあらゆる素材の建築技術を習得しており、複数の仕事を同時に行うことができる職人です。
熟練者になるには関連の工事業者で仕事に就き、技術指導者のもとで見習いを経て徐々に専門技術を習得していくのが一般的です。
ただ近年はそうした指導者不足から、就職訓練校などでも一定の技術の習得ができるようになりました。
とび職や土工と混同されたり、コンクリート工事業や石工と混同されたりすることも少なくありませんが、そこには大きな仕事の差がありますので間違えないようにすることが重要です。
それぞれの違いを簡単にまとめておきましょう。

タイル・レンガ・ブロック工事業

コンクリートブロック積み(張り)で、建築物や工作物を建設する工事を行います。
コンクリートブロックには、プレキャストコンクリートパネルや軽量気泡コンクリートパネルも含まれます。

鳶、土工、コンクリート工事業

土木工事において、大規模なコンクリートブロックの据付工事を行います。

石工事業

建築物の内外装として擬石などを張り付けたり、法面処理や擁壁としてコンクリートブロック積みや張り付け工事を行ったりします。

タイル・レンガ・ブロック工事業の主な仕事内容

タイル・レンガ・ブロック工事業の主な仕事は前述の通りですが、具体的には以下のような建設工事になります。
・コンクリートブロック積み工事、張り工事
・レンガ積み工事、張り工事
・タイル張り工事
・築炉工事
・スレート張り工事
・サイディング工事
築炉工事(ちくろこうじ)は一般的には聞きなれない言葉ですが、「炉」というのは金属などを加熱して溶解させたり、燃料を燃焼させたりする装置です。
工業において欠かせない装置ですが、その炉を建設したり整備したりするのが「築炉」です。
製鉄所の心臓部である炉は「高炉」といいますが、もちろん高炉を建設したり整備したりする工事も築炉工事です。
築炉はものづくりの原点を支える仕事であり、製造業にとって不可欠なものといえるでしょう。
日本が戦後ここまで飛躍的に経済発展した影には、自動車や鉄道、船舶や航空機などの産業を縁の下で支えた製鉄事業がありました。
鉄鉱石から銑鉄を作り出すのが高炉ですが、炉には高炉以外にもさまざまな種類があり、現在もビルの鉄柱を生み出す炉から、飲料を入れる缶の材料を生み出す炉まで、あらゆる炉が製造業を支えています。
その炉を造り、機能を整備するのがタイル・レンガ・ブロック工事業といえます。
一方で、ほかの専門業界と近しい業務もあります。
スレート工事やサイディング工事は外装材を建物の外壁に貼る工事を指しますが、スレートは基本的に屋根を葺くための板状の材料であり、同じ素材を屋根に張る場合は「屋根葺き工事」に分類されます。
許可業種上の区分の考え方によるため致し方ないのですが、あくまで区分としては異なることを理解しておいたほうが良いでしょう。
スレートにしてもサイディングにしても、外壁などに張る行為はタイル・レンガ・ブロック工事となります。

タイル・レンガ・ブロック工事業のやりがい

タイル・レンガ・ブロック工事業で働くやりがいは、非常に重要な資材を建築物の内外装に取り付け、建物の耐久性とデザイン性の両方を確立する仕事に携わることでしょう。
ビルだけでなく一般住宅の外壁材でも、強い思い入れやこだわりがある場合は、タイルやレンガをオーダーする施主が非常に多く存在します。
一律に建てられる建売住宅などではどうしても外壁にはサイディングやALCが多用されますが、注文住宅を建てる際やリノベーションを施す際には、タイルやレンガの採用割合が圧倒的に高くなるのです。
つまり外壁には耐久性や耐水性など必要な機能だけでなく、デザインにも独特の風合いや重厚さが求められ、多くの人が洗練された雰囲気に仕上げたいと希望していることがわかります。
施工自体はサイディングなどに比べれば手間のかかる仕事となりますが、わずかなズレも許さない緻密な手作業で丁寧に仕上げられたタイル張りやレンガ積みは、やはり多くの人の心を魅了する職人技なのです。
経験と施工技術が必要な難しい仕事ではありますが、施主が任せて良かったと心から思える仕事を残せるのが、この仕事に携わる一番のやりがいであり、プライドでしょう。
タイルに関しては内装材としても多用できますので、玄関やキッチン、バス・トイレなど、デザイン性の高い空間を実現する技術でもあります。
特に店舗やホテルなどの施設では、壁や床にもタイル貼りを多用するケースもあり、機能性だけでなく独特の空間演出を行う効果もあるのです。
近年ではテラコッタタイルなどが多くの人から再注目され、国内でも個人住宅やショッピングモール、駅などの公共施設でも採用されはじめています。
タイル材は高価なため決して安易に選択できる素材ではありませんが、それだけに強い思い入れを持って多くの人が期待していますので、施工に携わるならそうした夢を叶えるため職人は技術を奮うべきでしょう。

レンガ・タイル・ブロック工事業界の将来性

レンガ・タイル・ブロック工事業界は、ここ数年業界全体が堅調な売上を維持しています。
個人住宅の市場はほぼ横ばいですが、昨今は商業施設の建設などで景気の追い風となっています。
オフィス需要の影響もあり、前述の通りタイルやレンガなどの素材の人気回帰などから順調ではあるのですが、やはり建設業界の人手不足には変わりなく、この業界も人材確保に力を入れているのが現状です。
特にレンガ・タイル・ブロック工事は比較的規模の小さい中小企業や個人事業所が請け負うケースも多く、全体で人材不足が叫ばれています。
とはいえ、緻密な作業を主とする仕事のため、ある程度現場経験のある職人が求められる傾向があります。
そのため鳶や土木、左官といったほかの職種からの転入を進めることや施工の効率化を図る施策を練るなどして各企業とも対応しているのが現状です。
特にレンガ・タイル・ブロック工事だけに特化するのではなく、ほかの工程も含めて全体的に工事を請け負うことで、スケジュール管理や工期の短縮を実現している企業もあります。
タイルを貼ったりレンガを積んだりといった工事は仕上げに近い工程のため、工期が予定よりも押せばどうしてもスケジュールが短くなるおそれがあります。
工事日数を確保するためにも業務の効率化を図り、クオリティを下げずに無理のない施工を実施する手法を各社とも追及しているといえるでしょう。
建物の原点回帰が始まり、将来性は十分にある市場です。
モチベーションの高い人材の確保と業務の効率化が図れれば、この先も安定して堅調な業績を維持できる業界といえるでしょう。

タイル・レンガ・ブロック工事業の資格

タイル・レンガ・ブロック工事業に就くために特別必要な資格があるわけではありませんが、専任技術者に就任するためには必要となる資格があります。
タイル・レンガ・ブロック工事業の専任技術者となれる国家資格は、建築施工管理技士や建築士です。
また、タイル張り・タイル張り工技能検定や給排水衛生設備配管技能検定、築炉・築炉工・レンガ積み技能検定、ブロック建築・ブロック建築工・コンクリート積みブロック施工技能検定の合格者も専任技術者として認められます。
ほかにも登録エクステリア基幹技能者や登録タイル張り基幹技能者などがありますが、工業高校や工業大学などの指定学科を卒業した場合は実務経験年数が短縮可能です。
やはり建設業において資格は技術を持つものの証、誰からも認められる職人である証明ですので、現場で腕を磨きながら取得を目指すのが良いでしょう。
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