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  3. プレストレストコンクリートのお仕事のやりがいや資格について

プレストレストコンクリートとは?

プレストレストコンクリートというのは、英語でPrestressed Concreteのことで、PCと省略して呼ばれることもあります。
日本語では、あらかじめ応力を与えられたコンクリートという意味になります。
コンクリートは一見すると、非常に頑丈なように見えるかもしれません。
ですが、コンクリートは、引張力に大抵は弱いという特性もあるのです。
そこで、プレストレストコンクリートの技術を用いて、荷重を受けたときにコンクリートに引張応力が発生しないようにして、ひび割れを生じさせない構造にするのです。
プレストレストコンクリートの技術を活用すれば、コンクリートのひび割れ幅を最小限に抑えることも可能となります。

さまざまな場所で用いられているプレストレストコンクリートの技術

このプレストレストコンクリートの技術は、ビルやマンションなどのさまざまな建築物に用いられています。
ひび割れしにくいだけでなく耐久性にも優れていることから、橋、防災施設、タンクなどにも、プレストレストコンクリートが使われています。
日本国内では、建築物や道路など老朽化が課題となっているため、今後もプレストレストコンクリートの需要が高くなることが予想されています。
そのため、プレストレストコンクリート技士の経験やスキルを身に付けておけば、ビルの建設現場、高架橋工事現場など、いろいろな場所で活躍できるようになります。
実力次第では、高収入を得ることも夢ではなくなるでしょう。
プレストレストコンクリート技士は、自分が携わった仕事がずっと残り続けることになるので、やりがいも感じやすい仕事です。

プレストレストコンクリート技士の資格について

プレストレストコンクリートの仕事に携わりたいと思っている方は、プレストレストコンクリート技士の資格を取得しておくと良いでしょう。
プレストレストコンクリート技士の資格は、公益社団法人プレストレストコンクリート工学会が実施している認定試験を受けて、合格することで取得することができます。
プレストレストコンクリート技士資格認定試験は、毎年10月頃に実施されています。
受験資格は、プレストレストコンクリート技術関係業務に5年以上の経験を有する者と定められているのです。
大学で木工学や建築学などを学んでいた方の場合は、経験年教を1年だけ短縮することができます。

プレストレストコンクリート技士試験の難易度

プレストレストコンクリート技士はマイナーな試験であるため、身近に質問できる人が少ないという意味では難易度が高い試験といえます。
ちなみに、平成28年年度のプレストレストコンクリート技士試験の合格率は 27.2%となっています。
合格率はそれほど高くありませんが、実務経験をしっかりと積んで、過去問対策などをきちんと行っておけば、決して難関な資格ではありません。
試験は筆記試験となっており、選択式と記述式の両方で行われます。
試験の会場は、東京、大阪、福岡などです。
プレストレストコンクリート技士試験講習会もありますので、受験を考えている方は参加しておくと良いでしょう。

働きながらプレストレストコンクリート技士の資格取得を目指す

つまり、プレストレストコンクリート技士の資格を取るためには、最短でも4年間の実務経験が必要となるのです。
プレストレストコンクリート技士として活躍したいと思っている方は、まずは、生コンクリート工場、建築会社、工事請負会社などに就職して数年間働いて、実務経験を積んでおかなくてはなりません。
また、プレストレストコンクリート技士だけでなく、JCI認定資格であるコンクリート技士・主任技士、コンクリート診断士、コンクリート構造診断士の資格も取得しておけば、より活躍の場が広がることでしょう。

プレストレストコンクリートのお仕事に就くには?

プレストレストコンクリートのお仕事をするためには、生コンクリートを取り扱っている会社、建設会社などへ就職しなければなりません。
経験者や有資格者であれば、即戦力として働くことができます。
コンクリートを取り扱う会社の中には、経験のない方でもゼロから育てる研修制度を導入している場合やプレストレストコンクリート技士の資格取得サポートを行っているところもありますので、未経験者であっても心配する必要がありません。

プレストレストコンクリート工事業のお給料はどのくらい?

プレストレストコンクリートの仕事のお給料に関しては、就職先によって異なります。
また、資格や経験の有無によっても、お給料は異なりますので、仕事を探す際には求人情報をよくチェックしておくと良いでしょう。
プレストレストコンクリートのお仕事は、高度な専門知識が求められる技術職であるため、有資格者のお給料は高めとなっています。
プレストレストコンクリート技士の平均年収に関しては、500万円から700万円くらいが相場だといわれています。
実務経験を積んで、プレストレストコンクリート技士の資格を取得すれば、サラリーマンの平均年収以上のお金を稼ぐことも可能となるのです。
中には、もっと稼いでいる人もいるので、高収入を目指したい方にもおすすめの仕事です。

プレストレストコンクリート技士に向いている人

プレストレストコンクリート技士になるためには、5年間の実務経験が必要となります。
先にも述べたように、建築系などの大学出身者であれば1年間だけ実務経験が免除されますが、最低でも4年間は現場で修業を積まなくてはなりません。
そのため、長期間の勉強が苦にならない方がプレストレストコンクリート技士に向いています。
また、プレストレストコンクリート技士のお仕事は、いろいろな現場に足を運ばなくてなならないため、フットワークが軽くて、体力に自信がある方も向いています。
自分で車を運転して現場に行くこともあるので、自動車運転免許証の取得を必須としている会社もあります。

コミュニケーションスキルも大事です

プレストレストコンクリート技士のお仕事は、多くの人と関わることになります。
そのため、コミュニケーションスキルも求められるお仕事です。
コンクリートを取り扱う際には安全も考慮しなくてはなりませんから、コミュニケーションを取りながら、常に周りのことを考えて慎重に行動できる方も、プレストレストコンクリート技士のお仕事に向いています。

プレストレストコンクリート技士のやりがい

プレストレストコンクリート技士は、体力を必要としますし、高度で幅広い知識も求められるため、非常に大変なお仕事です。
プレストレストコンクリート技士の資格を取得するまでに、時間もかかってしまいます。
ですが、自分が携わったコンクリートが橋やビルなどの建物の一部となるため、完成したときに大きなやりがいを感じることができるのが魅力です。
また、傷んだ部分をプレストレストコンクリートの技術を用いて補修することで、古くなった建築物が再び安全に使用できるようになりますから、自分の携わったコンクリートのお仕事が多くの人の役に立つというやりがいも感じることができます。
非常に大変な仕事ですが、自分が関わったお仕事が建築物となって、ずっと後まで残ったり、誰かの安全を守ったり、役に立っていると感じられる点は、プレストレストコンクリート技士ならではのやりがいといえます。
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