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板金工事業とは

板金工事業とは、金属薄板等を加工して工作物に取り付ける、もしくは工作物に金属製などの付属物を取り付ける工事を指します。
板金は、薄く平らに形成した金属を指しています。
厚さが薄いものはホイルや箔と呼ばれており、一方で厚みがあり6mm以上のものは厚板と呼ばれます。
イメージとして板金というと車の板金についてイメージをする方が多いですが、一般的に板金工事業とは建築工事にかかる板金を請け負う工事業を意味しており、建築板金工と呼ばれています。
建築板金工事とは、建築物の内外装として板金を貼り付ける仕事を指しており、外壁への金属サイディングの取り付け、台所や厨房の天井へのステンレス板張り付け工事などが挙げられます。
板金工事業における工事は、建設業許可事務ガイドラインによって定められています。
その中では、板金加工取付工事や建築板金工事、カラー板金貼り付け工事、ステンレス貼り付け工事などが含まれています。
ただし、板金屋根工事は例外で屋根工事として区分されており、板金工事業に類しません。
よって、屋根以外の部分で板金の加工や貼り付けを行う工事を板金工事業と考えられます。

板金工事業の建築業許可

板金工事業は、建築業許可を取らなければなりません。
経営業務の管理責任者がいるかどうか、専任技術者がいるかどうかなどといった5つの条件を満たしておく必要があります。
特に板金工事業の専任技術者は、指定学科を卒業して実務経験がある方の場合や実務経験が10年以上ある方、一級建築施工管理技士や二級建築施工管理技士といった専任技術者として認められる資格を有している方でないとなることができません。

建築板金工の仕事

建築板金工は、金属板を加工して屋根や外壁などの工事を担います。
担当する建築物は主に住宅といった木造建築物が多いですが、そのほかの店舗、そして工場、鉄骨造り建造物などといった大きな建造物を担うこともあります。
木造建築物が多いのは、鉄筋コンクリート造りの場合、基本的に躯体と防水処理によって雨風をしのげるような構造になっていることもあるためです。
外壁では、透湿性の防水シートを貼り、胴縁と呼ばれる材木でシートの押さえと外壁の下地を重ねたものを施工していきます。
また、工場などといった大きな鉄骨コンクリート造りの建造物は、折半屋根と呼ばれる長い材料を施工し、傾斜もほとんど必要ないので、木造の屋根よりも簡単に施工できるという特徴があります。
建築板金工は、板金施工をする以外にも経験によってほかにも任される仕事がいくつかあります。
現場で使うための金属板の加工も行っています。
現場によって屋根や外壁の形状は異なるため、それぞれの建造物の図面を確認しながら金属板を加工します。
加工したものが現場でうまくいかない場合は、その場で切断することや加工なども行います。

建築板金工の仕事の流れ

以下にある建築板金工の一日の流れをご紹介します。
8:00 工場などへ出社する場合と直接現場へ出社する場合があります。
8:15 工場であれば掃除を行い、道具や材料などの準備に取り掛かります。
8:30 朝礼
9:00 工場においては専用機械を使い、金属加工を実施します。
現場であれば、工場で用意した板金を設置することや採寸を実施します。
現場で採寸した箇所の板金は後日工場で加工を行います。
10:30 板金工の仕事は非常に神経を使う仕事でもあるため、午前、午後と1回ずつ休憩を取ることになっていることがほとんどです。
12:15 昼休憩
13:15 午前中に行っていた作業の続きを行います。
もし自分の担当していた作業が早めに終われば、ほかの職人の仕事の補助に入るケースもあります。
14:45 午後の休憩を15分程度取ります。
16:30 作業を終え、翌日も作業の続きを再開しやすいよう工場・現場の整理整頓を行って終わりです。
16:45 終礼を行い、1日の作業報告と翌日の予定を確認します。
17:00 退社
基本的に建築板金工は、屋根など内外装に使用する金属板を加工するために工場で作業するケースと現場で加工したものを取り付ける作業を行うため、仕事場は工場と現場の2拠点があると考えられます。

建築板金工に向いている人とは

建築板金工の仕事は、建造物の屋根や外壁を仕上げる仕事となりますので高所で作業することがほとんどです。
よって、高所恐怖症の方は非常に不向きだといえるでしょう。
また建築板金工の作業は、材料を切断したり折ったりなどして少しずつ調整しながら施工をしていく作業で非常に神経を使う仕事し、丁寧な仕事が求められます。
そのため、おおざっぱな方よりも丁寧で地道な作業が得意な方が向いているといえます。
さらに建築板金工は現場での作業が多い仕事になりますので、真夏の暑い時期も真冬の極寒の時期も作業をしなくてはなりません。
そのため、自分の体調管理をきちんとできる健康な方、体力のある方が求められています。
基本的には大雨や雪、一日雨降りの日などは休工となりますが、ちょっとした雨や雪であれば施工を続けるケースもあります。
そのためより風邪を引かないように自己管理ができ、体力のあるほうが安心です。

建築板金工になるために必要な資格

建築板金工になるためには、特に資格を取得する必要はありません。
ただ、代表的な建築板金工の資格としては、建築板金技能士という資格があります。
これは、職業能力開発促進法により都道府県知事が認定している国家資格です。
この技能検定試験は、内外装板金作業とダクト板金作業の2つに分かれています。
内外装板金作業は、一級から三級まで用意されており、ダクト板金作業は一級から二級まであります。
一級は上級技能者を指し、二級は中級技能者を、三級は初級技能者と位置づけされています。
学科試験と実技試験で構成されています。
また、このほかに建築板金工は基本的に高所における作業となるので、高所作業において役立つ資格があると有利です。
高所作業者や玉掛けなどといった免許があります。
玉掛けはわりと若手社員のうちから必要とされるので就職時などに取っておくと良いでしょう。

建築板金工の年収とは

建築板金工の平均年収は400万円程度となっており、一般的なサラリーマンとほとんど変わりはありません。
ただ、建築板金工には大学卒業が必要といった学歴や資格なども特に必要がありませんので、学歴で判断されたくないと感じられている方にとってはおすすめの職種といえます。
ただ、建築板金工は天候に左右される仕事であり基本的に給与は日給で換算されるケースが多いです。
そのため、天候の悪い時期になると休工が多くなり大幅に月収が低くなる可能性があり収入が少々不安定な点は否めません。
ただし、なるべく急激に月収が少なくならないように考慮されています。
天候の悪い日はなるべく工場作業や内部の施工などを組み合わせて休工にならないような工夫もなされています。
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